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DDR3 SDRAM (Double-Data-Rate3 Synchronous Dynamic Random Access Memory) は半導体集積回路で構成されるDRAMの規格の一種である。 2007年頃からパーソナルコンピュータの主記憶装置などに用いられるようになり、2010年以降は市場の主流となっている。スマートデバイスなどの組み込み向けとしても、2013年以降の高性能品(ARM Cortex-A15など)に使われるようになった。インテルはNehalemマイクロアーキテクチャ(2008年)から使用している。 == 規格の概要 == DDR3 SDRAMの規格として以下が定義されている。 DDR3 SDRAMのメモリにはチップ規格とモジュール規格の2つの規格が存在している。チップ規格はメモリチップの最大動作周波数を、モジュール規格はメモリモジュールの最大転送速度を示す。 8ビットずつのプリフェッチ(prefetch, CPUがデータを必要とする前に、メモリから先読みして取り出す)機能をそなえ、データ転送最大速度は理論上DDR2 SDRAMの2倍である。 また、動作電源電圧は、DDR SDRAMの2.5V/2.6V、DDR2 SDRAMの1.8Vに対し、DDR3 SDRAMは1.5V、DDR3L SDRAMは1.35V動作となっており、より一層の消費電力の低減、低発熱が実現されている。 2005年に、主にパーソナルコンピュータやサーバのメインメモリ用の規格として策定され、2007年から市場に出回り始めた。DDR3 SDRAMに最初に対応したチップセットは、インテルでは2007年中頃にリリースされた3 Seriesチップセット、AMDでは2009年第1四半期にリリースされたSocket AM3である。インテルの場合、主に Core i シリーズのCPU世代から主流になったメモリ規格である。DDR3-1333×2 (21GB/s)や DDR3-1066×3 (25.6GB/s) という組み合わせから始まった。 発売当時はDDR2 SDRAMの値ごなれが進んでおり、それとの価格差が大きかったため、当初DDR3専用だったインテルプラットフォーム用チップセットも、結局DDR2 SDRAMにも対応した。2010年にはIntel Core i7の登場(内蔵のメモリーコントローラがDDR3専用)や、AMDのSocket AM3の登場もあり、DDR3とDDR2の価格差は小さくなった。 2012年には低電圧・低消費電力仕様のLPDDR3が発表され、2013年頃からLPDDR3を内蔵したSoCを搭載したスマートフォンやタブレットコンピュータが市場に出回りはじめている。 後継として、DDR4 SDRAMが予定されており、2015年ごろから市場に出回ると予想されている〔 DDR4 not expected until 2015 - SemiAccurate 〕。 なお、VRAM用のGDDR3と混同されやすいが別の規格であり、互換性はない。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「DDR3 SDRAM」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 DDR3 SDRAM 」があります。 スポンサード リンク
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